めまいの鑑別とEpley法

・病歴聴取が重要で、「発症形式」、「増悪因子」、「持続時間」から3タイプに分類する。

①急性前庭症候群:急性発症、数日以上持続する、嘔吐、ふらつき、眼振あり→前庭神経炎、椎骨動脈領域の虚血など

②自発性発作性前庭症候群:誘因なく発生、発作性で数分~数時間持続する。→メニエール病、前庭性片頭痛など

③誘発性発作性前庭症候群:頭位変換時など特定の誘因下で発生、持続時間は1分以内が多い→BPPV

・急性前庭症候群の鑑別:垂直眼振(+)、skew deviation(+)(座位での眼球の垂直変位)、Head Impulse Test(-)、神経学的所見(+)(構音障害、複視、感覚運動障害など)、歩行障害 当てはまるものが一つでもあれば中枢性を鑑別に入れる

・Epley法:ベッドに長座位で座ってもらう。頭部を患側に向けた状態でそのまま上体を倒していき、懸垂頭位の状態にする。発作が誘発される(これがDix-Hallpike test)が症状が改善するまでそのままの状態でいてもらう。その後懸垂頭位のまま頭部を健側に向けていき2分間その体勢を保つ。横になったまま足をベッドから下ろしてもらい足を地面につけた状態で身体を起していく。

・Head Impulse Test:検査者の目を見てもらった状態で頭を素早く回旋させる→目線が外れたなら末梢性(前庭神経症状)を示唆する。目線が外れない場合は正常または中枢性(Stroke)を考える。